
最近また、噺家・芸人の訃報が続いてまして、寂しい限りです。
昨日6/12(水)の未明、ざこば師匠がお亡くなりになったと連絡がありました。
米朝師匠亡き後はまさに米朝一門のリーダーで、上方落語界において唯一無二の存在で、ご自身のキャラがそのまま落語や芝居・テレビのバラエティーに存分に発揮された、偉大な方だった…と、ボクが言うまでも無いことですが。
何事にも公私共にスケールが大きく、ボクなどは比べ物にならない小っささから…「同じ空間にいるのが憚られ」た事もありました。
お幾つになられても、その存在感と勢いは衰えることがなく、若手からすると緊張と同時に憧れの対象でしたが、とても優しいお方でした。
豪快で繊細で、破天荒で人情家で、米朝師匠と枝雀師匠への尊敬心の揺るぎないお方で。
常に「雲の上の存在」でしたが、近しくさせて頂き光栄でした。
これからも語り継がれていくお方でしょう。
長い間、お疲れ様でした。
合掌
(北条鉄道/粟生〜網引)
六畳間ほどの店内スペースで 通算500回ほど落語会が開かれてきました。
米朝師 小さん師 談志師 志ん朝師 現役では 談笑さん 兼好さん も独演会を開催されています。
入店して右の壁全面に貼られた昭和の名人たちの色紙に圧倒されながら、カウンターに腰をおろし、落語の気に酔いながら飲ませてもらったことが一度だけあります。
「豆腐いじめ」600円というメニューが気になって注文すると、それは湯豆腐一丁をみじんにして、甘酸っぱい餡をかけた よい酒のあてでした。
「これは 桂朝丸さんの『動物いじめ』からの名付けですか」
小柄な初老のマスターに聞きそびれ
改めて そのことも確かめてみたいと訪れた一年後に「元」さんは 閉店されていました。
よき思いをさせていただいた 落語を道として生きられた先輩方に 合掌